雇用保険 介護休業給付
介護休業給付は急速な超高齢化社会に対応するため、育児休業に準じた形で1999(平成11)年に制度化されました。介護休業を「雇用の継続が困難となる事由」とみなし、働く人が介護休業を取得しやすくする目的です。
介護休業給付金は、同一の対象家族について通算93日まで取得できます(3回までの分割取得可)。
● 介護休業給付金の支給要件
介護休業給付金を受給できる対象者は、次の3つの要件を満たした一般被保険者と高年齢被保険者です。
ただし、介護休業を開始する時点で、介護休業終了時に退職することが予定されている人は対象外です。
- 負傷、疾病または身体上もしくは精神上の障害により、2週間以上にわたり常時介護を必要とする家族を介護するために休業すること。
- その際に事業主に申出て、介護休業の初日・終了予定日を明示すること。
- 介護休業開始日前2年間に、賃金支払基礎日数が11日以上ある月が12カ月以上あること。
また、介護の対象となる家族の範囲は被保険者の「配偶者」「父母」「子」「配偶者の父母」「祖父母」「兄弟姉妹」「孫」となります。
● 介護休業給付金の支給額
支給金額は介護休業を開始する直前6カ月間の平均月額給与(休業開始時賃金月額といいます)の原則67%です。ただし、介護休業中に給与が67%を超えた場合には80%との差額が支給されます。
なお、給付日数は最長3カ月です。要介護度が変動して複数回の給付を受けたとしても、同一の対象家族について通算で93日が限度です(対象家族1人につき、93日を限度として3回までの休業が介護休業給付金の支給対象)。
【介護休業給付金】
賃金額 | 支給率 |
---|---|
80%以上 | 支給なし |
80~67% | 80%との差額支給 |
67%以下 | 67% |
2022.04.01 (保坂)