公益社団法人生命保険ファイナンシャルアドバイザー協会 Japan Association of Insurance and Financial Advisors

JAIFA公式LINE

公益社団法人生命保険ファイナンシャルアドバイザー協会 Japan Association of Insurance and Financial Advisors

Web magazine“Present” 広報誌「Present」Web版

2021年11月号掲載

最近よく聞く“サブスク”って何?

この記事を
みんなにお知らせする

所有から利用へと、消費者マインドの変化により「サブスクリプション」と呼ばれるサービスが増えています。言葉自体は、聞いたことのある人は多いのではないでしょうか。ただ、その内容や種類、使い方などについてはよくわからないという人も少なくないようです。今回は、サブスクリプションについて解説します。

サブスクとはどんなサービス?

サブスクリプションは、日本語では「購読・予約・加入」などと訳されます。一般的に、一定期間に一定金額で利用できる製品やサービスのことを、“サブスク”と略して呼ばれることが多いようです。

かつては、新聞や雑誌の購読、牛乳宅配などの「定期購入」のことを指していました。近年では音楽や動画、ソフトウェアなどを定額料金で継続的に利用できるサービスや製品を指すようになりました。

利用者は、これまでのように購入(買取り)するのではなく、あくまでも“利用する権利”を定額料金で取得します。消費者の節約志向とも相まって、初期費用を抑えられ、好きなときに好きなだけ製品やサービスを利用できることで人気が高まっています。

利用者は右肩上がりに増加

サブスクの利用は年々増えていて、将来的にも増加の予測が出ています。

総務省「情報通信白書」(令和2年版)で、「世界の動画配信市場規模・契約数の推移及び予測」※を見てみると、2019年の動画契約数は15・7億契約、売上規模は約500億ドルでした。そして2022年には、同じく22・7億契約、924・4億ドルにまで伸びる予測です。

かつてのような、音楽を1曲あたり数百円でダウンロードする課金型は、横ばいか減少傾向で、将来の予測も同様です。今後は、定額制のサブスクサービスが主流になるものと考えられています。

※(参考)総務省「情報通信白書」(令和2年版)第1部 第4節図表 1-4-1-2
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r02/html/nd114110.html

こんなものまでサブスクで利用できる!

サブスクの定番とも言える、音楽や映画・ドラマ配信に加え、利用できるサービスは、さまざまなジャンルに及んでいます。その中から一部をご紹介します。

【音楽配信】

かつてはレコードやCDで聞いていた音楽は、定額での聴き放題がすっかり定着しました。ジャンルを問わず、さまざまな音楽を聞きたい人に向いたサービスです。

レコメンド機能のあるサービスだと、あまり馴染みのなかったジャンルの曲と偶然出会う楽しみもあります。無料で利用できるトライアル期間もありますので、気になる場合はまずお試しで利用してみるといいでしょう。

【動画配信】

ドラマ・映画・アニメやバラエティ番組まで、テレビはもちろんパソコン・スマートフォン・タブレットなどさまざまな機器で、定額・見放題で楽しめる動画配信サービス。

人気のドラマなどを見られなかった場合でも、見逃し配信などを利用すれば、あとからでも視聴可能です。さまざまな配信サービスがありますが、ポイントになるのは、自分の見たいジャンルのコンテンツが充実しているかどうかです。

音楽と同様に無料のトライアル期間もありますので、試しながら自分にあったサービスを選んでみましょう。

【書籍・雑誌】

書籍や雑誌の読み放題サービスは、本好きには嬉しいサービスです。パソコンはもちろん、スマートフォンやタブレットなどで、好きな時に好きな場所で読むことができ、月に数冊読めば元を取れてしまう手軽な料金も魅力です。

気を付けるべきは、書籍や雑誌のすべてが読み放題になるわけではないこと。とはいえ、さまざまなジャンルの本や雑誌を読んでみたいという人は、定額の読み放題サービスは安価でコストパフォーマンスに優れたサービスと言えるでしょう。

【自動車】

車の所有には、税金や保険、メンテナンス費用(車検・点検・修理)など、さまざまな費用が必要です。

車のサブスクでは、毎月の定額料にこれらの費用が含まれていることがほとんどで、利用後の追加の費用負担の心配がありません。車に関するコストを平準化できるため、将来の家計見通しも立てやすくなります。

ただし、決められた走行距離を超えている場合や、通常の使用範囲を超える損傷などがあると、追加費用などが発生することもあります。

【住居】

自分好みの場所に「住み放題」になることで、新しいライフスタイルとして注目を集めています。賃貸住宅のように敷金・礼金・保証金などの初期費用は不要で、サービスや物件によっては、光熱費やインターネット接続料なども料金に含まれている点は、一番のメリットでしょう。

旅行をしながら地方を拠点にテレワークをしたり、週末は自然の豊かな地方の家で過ごすなど、利用法はいろいろと考えられます。利用する際には、自分の希望する地域に物件があるかどうかが最も大切です。そして、住居タイプ(別荘、空き家など)、最低契約期間、初期費用・光熱費などの負担の有無などについても確認しましょう。

【家電・家具】

家電や家具を買ったものの、使い勝手が良くなかったり、性能面での不満があったとしても、簡単に買い換えるわけにはいきません。我慢しながら使い続けるケースがほとんどではないでしょうか。

そんなときには、サブスクを利用して、お試しで使ってみるのがおすすめです。サービスによっては、気に入らなければ交換も可能です。買うと高額な家電でも、初期費用を抑えつつ、最新の製品を手軽に使うことができます。気になる家電の新機種がある人は利用価値があるでしょう。

【お酒】

コロナの影響で、外で飲む機会の減った今、月額料金で毎月お酒が配送されてくるサービスを利用すれば、家飲みの楽しさも増すというもの。一般的な酒店やスーパーでは見かけることの少ない珍しいお酒と出会える点も魅力です。

ビールのサブスクでは、ビールサーバーも無料でレンタルされるので、店で飲むようなビールを家庭で味わえます。日本酒なら、その道のプロが全国から厳選した銘酒とともに、酒に合うおつまみも同時に送られてペアリングを楽しむこともできます。

サブスクを利用するときの注意点

サブスクは、冒頭でも紹介したとおり、必要なときに必要なだけ利用し、不要になれば契約を解除することで、最小限の費用で利用できるため、合理的で無駄もありません。購入では手が届かなかった高額な製品なども、初期費用不要のサブスクで実現できます。

一方で、手軽に始められることから、契約後の管理も大切です。定額利用は、使い続ける限り利用料が発生します。場合によっては購入してしまった方が、後から考えると安く済んだということにもなりかねません。

サービスを利用する目的をしっかりと決め、いつまで使うのか、最終的にどれくらい費用を充当することになるのかなど、計画性を持って利用することが大切です。

サブスクで利用できる
主なサービス

ジャンル サービス名 特徴
音楽 Apple Music 洋楽のラインアップが豊富で、Appleユーザーにはおすすめ
Spotify 無料でもフルで楽曲が聴くことができ、プレイリストも充実している
映画・ドラマ・
アニメ
Hulu 主なテレビ局の人気番組を網羅し、見逃し配信も多数用意されている
Netflix オリジナルコンテンツに強みを持ち、動画のダウンロードも可能
書籍・雑誌 Amazon kindle unlimited 200万冊以上が読み放題で、小説やビジネス書など書籍に強みを持つ
楽天マガジン 700以上の雑誌が取り揃えられ、月額プラン418円からとコスパも抜群
自動車 KINTO ONE(トヨタ) 契約期間は3・5・7年から選択し、契約途中での乗り換えも可能
Honda マンスリーオーナー 最短1ヶ月で乗り換え・返却が可能なため、気軽に利用できる
住宅 ADDress 全国にリノベーションを実施した物件が用意され、生活道具も完備
HafH 国内外に施設を展開、ライフスタイルに合わせ5つのプランを用意
家電・家具 CLAS 最低3ヶ月から利用でき、家電と家具を豊富なブランドから選べる
subsclife 人気ブランド、こだわりデザインの家具が選べ、契約終了後は購入も可能
お酒 キリンホームタップ 作りたての生ビールが月2回送られ、ビールサーバーは無料レンタル
saketaku 全国1.5万種類からプロが厳選した日本酒を、おつまみと共に配送

この記事を
みんなにお知らせする

この記事が載っている号

広報誌「Present」2021年11月号

記事一覧・電子版PDFのダウンロード

JAIFAに入会したい方へ

JAIFAの会員制度についてや入会方法についてご案内しております。
メールフォームでの入会も可能です。