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Web magazine“Present” 広報誌「Present」Web版

2022年1月号掲載

8年間闘病していた次男が、夫の後を追うように天国へと旅立ち、とても悲しくて残念です

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お客様プロフィール

夫(享年79歳) 
Yさま(76歳 無職) 
長男(50歳 会社員) 
長女(46歳 会社員) 
次男(享年41歳)

33歳で重い心臓病を発病した次男

今回ご登場いただくお客様は、埼玉県在住のYさまです。2019年から2021年のわずか3年の間に、最愛のご主人とご次男を相次いで亡くされました。

「夫は難病が見つかり治療の甲斐なく1年後に亡くなりました。夫が最期まで心配していたのが次男の病気でした」

ご次男は、33歳のときに脳梗塞で倒れ、様々な検査の結果、心臓に重い病があることがわかりました。

「一時は命の危険もありましたが、医師から紹介された関西の病院に転院し、仕事復帰できるまで回復しました」

退院後、ご次男は実家を離れ一人暮らしをスタート。通院治療をしながら、公私共に充実した日々を送っていました。お父様の最期の療養生活では、何度もお見舞いに通われたそうです。しかし、同時期にご本人の体調が再び悪化。入退院をくり返すことになりました。

明治安田生命浦和支社浦和西営業所の池本啓子さんにお話を伺いました。

「関西の病院を退院後5年間は、仕事に趣味にとお元気に過ごされ、Yさまご家族に笑顔が戻っていました。ところがご主人のご逝去に追い討ちをかけるかのようなご次男の体調悪化に、私はYさまに寄り添うことが精一杯でした」

Yさまにお話を伺いました。

「池本さんの存在はとても心強かったです。次男も給付金のおかげで、安心して治療に専念できると感謝していました」

病状はとても厳しいものでしたが、入院中に試した新薬が一時的に驚くほどの効果を現しました。

「次男は『今までで一番体調がいいよ!』と喜び、退院後は新しい資格取得に向けて勉強していました」

お別れは突然でした。ご次男と連絡が取れず、Yさまがマンションを訪ねたときには、ベッドで眠るように亡くなられていたのです。「新薬の治療で、もう少し長く生きられるはずと信じていました。まさか退院3ヵ月後に亡くなるとは次男も思ってもいなかったでしょう。とても悲しく、残念です」

池本さんにお話を伺いました。

「Yさまとは30年近くのお付き合いです。人の痛みがわかり、とてもやさしい方。お客様というよりかけがえのない大切な友人です。私が仕事を辞めても絆は途切れることはありません」

Yさまご家族のこれまでの道のりと生命保険への思いをお伺いし、池本さんのお話を交えて、ここに紹介させていただきます。

「治療は心臓移植しかない」点滴を受けながら新幹線で転院

Yさまは結婚後も仕事を続け、定年まで勤め上げたキャリアウーマンです。

「子ども達が幼い頃の家事や育児は、同居していた義母のサポートがあり、とても助かりました。義母が亡くなってからは、夫が家事を分担してくれました。子ども達の手伝いもありがたかったです」

家族5人の力を合わせ、ぬくもりのある団欒(だんらん)が、Yさまご夫婦の多忙な仕事の支えでした。池本さんとの出会いは、Yさまの職場でした。

「40歳を過ぎた頃、加入していた生命保険が満期になり、どうしようかな?と考えていたときに声をかけてもらい、とても良いタイミングでした」

池本さんにお話を伺いました。

「私は今の仕事を始めたばかりのときでした。Yさまは同世代で、お互いに働く母親と共通することが多く、話が弾みました。それから30年近くお付き合いが続き、お客様第1号のYさまとの出会いは私の仕事にとっても大きな励みになりました」

Yさまにお話を伺いました。

「池本さんは新しい情報を届けてくれたり、子ども達の保険の相談に応えてくれたり。金融サービスの専門家が傍にいる安心感は得難いものです。さらに、次男の発病から亡くなるまでの8年、ずっと寄り添ってもらえて心強かったです」

ご次男の発病は2013年でした。

「コンピューター関係の仕事をしていた次男は、連日深夜帰宅で早朝出勤。家には寝に帰るだけでした。脳梗塞で倒れたのは、多忙とストレスが原因だったのではないかと思います」

発病は脳梗塞でしたが、検査の結果、重い心臓病であることがわかりました。「33歳なのに、すでに90代以上の心臓状態。しかも心不全を引き起こしていました。治療は心臓移植しかなく、医師が病院を探してくれた結果、関西の病院に転院することが決まりました」

次男は涙ながらに「ここまで生きられて本望」と

転院は、点滴を受けながらの新幹線移動。医師が付き添ってくれました。

「私と娘が同行し、個室を取りました。医師は『ご家族だけで過ごして』と普通席から様子を見に来てくれました。温かい心遣いがうれしかったです」

転院先の病院では、改めて詳細な検査が行われました。その結果、心臓移植以外の治療法が見つかりました。

半年間の入院治療を終えて帰ってきたご次男は、2ヵ月ほど自宅療養をして仕事に復帰しました。

「心臓移植となれば退院の目途(めど)はつかなかったのですが、会社は休職扱いにしてくださっていたので復帰できました」

退院後1年間は、仕事をしながら入退院をくり返しました。

「障害者1級に認定されたので医療費は免除されましたが、生命保険の給付金で雑費が賄われて助かりました」

その後、体調が安定したご次男は、勤務先近くのマンションへ引っ越し、待望の一人暮らしを始めました。

「仲の良い3人の友人達がしょっちゅう集まってゲームや飲み会をして楽しそうでした。社内旅行も参加でき、友人達ともあちこち出かけ、普通の生活を取り戻していました」

料理上手なご次男は、自炊を楽しみ、自宅に戻ったときには、家族にチャーハンや煮物などを作ってくれたそうです。

こうして2014年からの5年間は、Yさまご家族にとって、幸せな時間でした。

「夫に難病が見つかりましたが通院治療をしていました。ところが転倒して入院、誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)であっという間に亡くなってしまいました。最期の半年間を過ごした療養施設には、次男がよく会いにきてくれると夫も嬉うれしそうでした」

しかし、その頃からご次男の体調は悪化し入退院をくり返すようになりました。

「医師から『今の心臓では、いつ何があってもおかしくない』と言われました」

Yさまは、心臓移植の可能性を尋ねました。しかし、ご次男は「医師たちのおかげで仕事もできたし、生活を楽しませてもらい、ここまで生きられて本望。心臓移植は望みません」と涙ながらに話したそうです。

「遅い母の日だけど」と茶碗蒸しを作ってくれた

「今となっては最期の入院になりましたが、新薬で驚くほどの効果が現れました。新薬は私達の希望の光でした」

体調を取り戻したご次男は退院後、転職を望んで退職しました。

「友人と一緒に情報処理の資格取得に向けて勉強していました。私達家族も体力をつけて再就職すればいいねと、望みをもっていました」

突然のお別れは、退院3ヵ月後でした。

「毎週日曜日の電話を習慣にしていました。たまたま火曜日に用事があったので電話したのですが、出ませんでした。外出しているのかなと思い、水曜日も電話しましたが、出ません。娘の送ったラインも既読がつかず、急ぎマンションに駆けつけました」

警察立会いのもと、大家さんにカギを開けてもらうと、すでにベッドの上で眠るように亡くなっていました。司法解剖が行われ、亡くなったのは月曜日、苦しんでいる様子はなかったと告げられました。常々ご次男は、「苦しまずに逝きたい」と医師に話していたそうです。

仲良し3人のご友人達によると、亡くなった月曜日の前日、4人でオンラインゲームを楽しんで、ご次男の声はいつもと変わらずお元気だったそうです。

「亡くなる1週間前に自宅に来て、『遅い母の日だけど』と茶碗蒸しを作ってくれました。『初めて作るんだ』と言って2人で楽しみながら台所に立てたことがとっておきの思い出になりました」

池本さんにお話を伺いました。

「ご次男が発病されたとき、Yさまは、ご次男名義の一時払いの個人年金に加入されました。『私に万が一のことがあってもこれで安心』と言われていました」

Yさまにお話を伺いました。

「親より先に旅立つとは思いもしていませんでした。精一杯生きてきた次男なのでとても残念です」

スキルアップして転職を希望していたご次男は、Yさまの誇りです。現在は、「長女と気兼ねのない暮らしで助かっています。長男夫婦も近所にいてくれるので安心です。最近、夫の遺してくれた道具で書道を始め、お仲間も増えました」

最後に池本さんにお話を伺いました。

「Yさまとのご縁があって仕事を長く続けられ、私こそ感謝しています。ご家族を相次いで見送られてから、ご自分でリフレッシュしながら生活されています。元気で長生きしていただくことが、ご主人とご次男、そして私の願いです」

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