財形保険
財形制度は、国と企業が勤労者の資産の蓄積(教育・住宅・老後資金など)を積極的に援助する制度です。
財形制度にもとづく生命保険商品では、貯蓄の機能だけでなく、保険期間中(財形年金積立保険の場合は年金開始前)に不慮の事故で死亡した場合には、払込保険料累計額の5倍相当額の災害死亡保険金が受け取れるという死亡保障の機能を付けたものが多くなっています。
いろいろな特徴をもった財形保険
1.財形年金積立保険
生命保険会社の場合、払込保険料の累計385万円(財形住宅貯蓄積立保険と通算で550万円)までは利子などの差益が非課税となり、さらに年金受取開始後に受け取る年金も非課税になります。年金受け取り以外の目的で引き出す場合は解約となり、差益に対し20%の源泉分離課税となります。
2.財形住宅貯蓄積立保険
住宅取得を目的に積み立て、その目的で引き出す場合には利子などの差益が非課税になります。生命保険会社の場合、財形年金積立保険と合わせて払込保険料累計550万円までは差益が非課税となります。住宅取得以外の目的で引き出す場合は解約となり、差益に対し20%の源泉分離課税となります。
3.財形貯蓄積立保険
給与天引きの積立貯蓄です。利用目的も中途引き出しも自由ですが、利子などの差益は他の預貯金と同様に20%の源泉分離課税となります。
(注)
1. 20%の源泉分離課税の対象となる場合、2037年(令和19年)まで復興特別所得税も合わせて徴収されるため、実際の源泉徴収税率は20.315%となります。
2. 財形商品(保険も含む)の種類を問わず、財形貯蓄を行っている勤労者を対象とした財形持家融資制度(財形住宅融資)もあります。
2022.04.01 (加藤)