身体的危険
身体的危険とは、被保険者の保険事故発生率に影響を及ぼす身体的状態をいいますが、代表的な要素として「体格」「現病歴」「既往歴」が挙げられます。
1.体格
生命保険では、身長と体重との関係から、体格を過重体・平均体(普通体)・過軽体に分類しています。平均体(普通体)は体重または胸囲・腹囲が同年齢・同身長の標準に近いものをいい、過重体はその標準より明らかに多いもの、また過軽体はその標準より明らかに小さいものをいいます。標準体の計算方法には、{(身長cm-100)×0.9}kgとする方法がありますが、最近は最低死亡率を基準とした標準体重表も作成されています。
その他に、体格の判定にはBMI(体重kg÷[身長m]2)で表わす指標や、体格評価に丹治指数(胸囲cm+腹囲cm-身長cm)で表わすものなどがあります。
2.現病歴
現在持っている健康上の異常のことです。現病歴の場合は、申込者の症状を危険測定の要素として取り扱うこととしています。
3.既往歴
既往歴とは、以前にかかったことのある疾病あるいは外傷のことをいいます。急性気管支炎や急性胃炎のような急性疾患の場合は、全治して健康に活動できる状態になれば契約をすることができますが、結核のように慢性の経過をたどるものや胃潰瘍や十二指腸潰瘍のように再発しやすいもの、喘息のように完治しにくいものなど、経過の長い疾患は、外見上健康に見えても長期にわたって死亡指数が元に戻らないものもあり、この既往歴は生命保険の加入に影響を与えるものです。
2022.04.01 (加藤)