公益社団法人生命保険ファイナンシャルアドバイザー協会 Japan Association of Insurance and Financial Advisors

JAIFA公式LINE

公益社団法人生命保険ファイナンシャルアドバイザー協会 Japan Association of Insurance and Financial Advisors

Web magazine“Present” 広報誌「Present」Web版

2024年8月号掲載

ご紹介を増やすためのポイントとは

この記事を
みんなにお知らせする

前回(本誌6月号)は「紹介が連鎖する三大要素」について、その考え方を中心にお伝えしました。
今回はその中で スキルコミュニケーション について、より深堀りした実践編をお送りします。

ご紹介が増える3つの要素「スキル」編

私たちは未曽有のコロナ禍を経験しました。そして世の中は価値観も行動様式も大きく変わりました。それは私たちの仕事の仕方にも変化を与えました。私たちも時代の変化に合わせ、セールススタイルを進化させる必要があると私は感じています。今回お伝えする「スキル」の部分はまさにその代表的なものとなります。

コロナ禍を経て、お客さまの反応は変わりました。それは「ネット社会が一気に普及し情報を収集しやすくなったこと」と、その反面、「個人情報の開示に慎重になったこと」が大きく影響しています。つまり、以前のようなこちら主導の話法では、お客さまは心を開きにくくなったのです。

そこで必要となってきたのが、「相手の心を開く話の聴き方」と「幅広い金融知識」の2つです。

面談の際は、まずはお客さまの初回意向を今まで以上に丁寧にヒアリングすることが求められます。ただ、こちらが一方的に質問するだけではお客さまは答えてくれない場合があります。

大事なのはお客さまの初回意向に端的に答える「スキル」です。お客さまは必ずしも保険に関係する話をしてくれるとは限りません。例えば、「最近、新NISAってよく聞くんですけど、あれってどうなんですか?」や「最近、住宅ローンの金利が上がるかもってニュースでやってますけど…」といった具合です。こうした漠然としたお金に関する不安の声をお客さまから聞いたとき、皆さんだったらどう対応されますか?

「いや〜、保険以外のことはよく分からなくて…」と言ってしまっては、会話が終わるどころか、皆さんは「スキル」が不十分な担当者と認識され、次回のアポイントには進めないことになります。

このような場合、保険以外のことであっても「新NISAって話題ですよね。個人的な考えですが、良いと思いますよ。何が良いかって言うと…」という具合に、自分の意見をポジティブにまとめて簡潔に伝えられる「スキル」が今の時代は必要不可欠です。

また、こちらが一方的に話を進めていないかにも注意する必要があります。「ここまでのご説明で分かりにくいところはありませんか?」という会話を途中に織り交ぜたり、お客さまが答えやすい質問として、「世の中リモートワークが推奨されたり、働き方もさまざまですが、お客さまのところはいかがですか?」といった誰でも答えやすい質問をいくつか用意しておくことで、お客さまに「話してもらうこと」も重要です。そしてお客さまの話は興味を持って聴くこと。これを意識するだけでお客さまの反応は大きく変わります。

ご紹介が増える3つの要素「コミュニケーション」編

「コミュニケーション」とは、言い換えると「すぐに連絡を取り合える心の距離」、これが近いかどうかということです。お客さまの周りで保険の話やお金の話が出たとき、お客さまの頭の中に皆さんの顔と名前が思い浮かび、すぐに連絡をもらえるか、この点がとても重要になります。

皆さんもお客さまの誕生日に連絡したり、年末にカレンダーを送ったり、年始には年賀状を送ったり工夫されていることでしょう。これらの活動は、お客さまとの心の距離を縮めるために行っているのです。そうした意味で、年賀状を送ることが目的にならないように注意したいものです。

既契約者へのアフターフォローを徹底する

そして何よりも効果的なのが、既契約者への定期的なアフターフォロー面談です。既契約者だからこそ、すでに スキル については一定以上認めてくれているはず(だから契約してくれている)、そして 伝える のピースとして紹介依頼ではなく、「ご紹介いただけると嬉しい!」という気持ちを伝え、定期的なアフターフォローで コミュニケーション のピースを揃えれば、3つの要素がすべて揃うことになります。


私はこのやり方を徹底しました。
既契約者にはバースデーカードと年に一度のアフターフォロー面談を行い、面談の中では情報提供等を通して信頼という名の「スキル」のピースを埋め、最後にご紹介の話をして面談を締めくくりました。こうした活動を愚直に続けた結果、既契約者からの追加やご紹介が連鎖し始めたのです。

今の時代、聴き上手=売り上手ということになるのです。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!
皆さんの日々の活動の気付きになればすご〜く嬉しいです。

PROFILE

高尾 益臣(たかお ますおみ)

株式会社カスタマーリンクス 
取締役会長

同社は、既存顧客からの追加や紹介を得意とする独自の理論「既契約マーケティング」×「オンライン相談」により、コロナ禍でも前年を上回る業績を継続。その手法が業界から大きな注目を浴びている。近著は『結果につながる既契約マーケティング』、DVD『新しい生活様式で紹介につながる既契約マーケティング』(いずれもセールス手帖社)。

この記事を
みんなにお知らせする

この記事が載っている号

広報誌「Present」2024年8月号

記事一覧・電子版PDFのダウンロード

JAIFAに入会したい方へ

JAIFAの会員制度についてや入会方法についてご案内しております。
メールフォームでの入会も可能です。