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Web magazine“Present” 広報誌「Present」Web版

2021年5月号掲載

大きな愛情とたくさんの思い出を遺して逝った46歳の夫。涙が枯れることはありません

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お客様プロフィール

夫(享年46歳) Yさま(48歳 保育士) 長男(15歳 中学3年生) 長女(11歳 小学5年生)

単身赴任先へ戻った日に大動脈解離で倒れた

今回ご登場いただくお客様は、広島県在住のYさまです。2020年4月、Yさまのご主人は、46歳の若さで急逝されました。

「大動脈解離でした。亡くなる1年前から隣県で単身赴任生活。根っからの仕事人間でしたが、隔週末に帰宅して、家族との時間を大切にしていました。亡くなった日もわが家から出勤していたので、『倒れた』と会社の方から連絡があっても、何が起こっているのか理解できませんでした」

大動脈の血管壁が裂ける大動脈解離は突然発症し、全身への血流障害などを来す、恐ろしい病気です。

「子ども達と新幹線で病院に向かい、着いたのは夜9時でした。すでに夫は息を引き取っていました。その夜は、子どもたちと夫のアパートに泊まり、私は茫然自失の状態で一夜を過ごしました」

第一生命広島総合支社安佐北営業オフィスの細川弘子さんに、お話を伺いました。

「ご主人とは、20年以上のお付き合いでした。独身時代からライフプランに関心が高く、生命保険のことだけではなくプライベートなことも色々と相談してくださいました。結婚後は、お子様の成長に目を細め、住宅取得、教育など着々とライフプランを実現する、頼もしい一家の大黒柱でした」

Yさまにお話を伺いました。

「夫は、細川さんをとても信頼していました。日頃から『僕に何かあったときは細川さんに連絡するんだよ』と言っていました」

コロナ禍のため、家族葬でお見送りした後、Yさまは細川さんに連絡をしました。細川さんにお話を伺いました。

「生前のご主人のお話をしながら、Yさまと私は涙がとまりませんでした。私は遺されたご家族のために、全面的にサポートさせていただこうと思いました」

Yさまにお話を伺いました。

亡くなってはじめての誕生日。涙と笑顔で祝いました。この世に生まれ、私たちと家族になった感謝を込めて、これからもお祝いします。

「細川さんには生命保険の手続き以外にも経済的な相談に応じていただき、感謝の気持ちでいっぱいです」

ご主人が亡くなられて1年が過ぎた今も、ふとした瞬間に涙があふれ、号泣することもあるそうです。

「それでも、子ども達と『パパだったらこうするね』とか『パパにこう言われるよ』という会話が多く、わが家に夫はしっかり存在していて心強いです」

Yさまご家族のこれまでの道のりと生命保険への思いをお伺いし、細川さんのお話を交えて、ここに紹介させていただきます。

スピードで恋に落ちた2人は1年後に結婚

Yさまは、生まれ育った島根県で20歳から保育士として働き始め、30歳で一時的に退職しました。

「将来的に保育以外の仕事や結婚などを考え、失業給付金を受給しながらパソコンの勉強をしていました」

当時、Yさまには親しいボーイフレンドがいましたが、結婚に踏み切れずにいました。そんなとき、大きな会社に勤務するお母様から「仕事が忙しいから手伝ってほしい」と言われアルバイトが決まりました。

「アルバイト先で、広島県から長期出張中の夫と出会いました。年下ですが、頼もしい仕事ぶりとまわりをなごませる明るい性格、今までに会ったことのないタイプの男性で新鮮でした。食事など2人きりで会う回数を重ねるうちに、お互い、ありのままの自分でいられる居心地のよい関係になりました」

スピードで恋に落ちた2人は、結婚を前提に交際を進めました。Yさまは、疎遠になっていたボーイフレンドに、きちんと報告をして、ご主人と出会ってから1年後に結婚。そして広島県で新婚生活をスタートしました。

「私には知り合いが一人もいない新天地でした。環境づくりのために保育園に就職。その後、産休や育休を取りながら、子育てと仕事を両立しました。夫は年齢と共に激務になっていきましたが、朝は子ども達を保育園へ送ってくれました」

細川さんにお話を伺いました。

「ご主人は、Yさまと出会う前、『結婚相手の希望は、ずっと続けられる仕事を持っている人』と言っていました。Yさまはその条件に適った以上に相性抜群で、むつまじいご夫婦仲。お子様たちにも愛情をいっぱい注いでいました」

最後の1日をほぼ夫婦2人きりで過ごせた不思議

「子ども達が大きくなってからは、冬はそり遊びやスノーボード。夏は海水浴やキャンプと、夫は遊びの計画を次々と立てて、家族を楽しませてくれました」

遊びのリーダーシップだけでなく、ご主人は家計管理やお子様たちの教育にも熱心でした。

「住宅取得から教育など、経済的なことは、すべて夫に任せて安心でした。ひょんなことから長男が中学受験をして、最難関校に合格したときは、自分のことのように喜んでいました」

ご長男の進学先は、歴史のある男子校。ご主人は、保護者会に積極的に出席し、学校生活を見守っていました。細川さんにお話を伺いました。

「ご主人の会社と私のオフィスが近所で、よく顔を合わせてはおしゃべりしていました。ご長男の合格には、満面の笑みで報告してくれました」

最後の大きな旅行。広島から車で北海道に行きました。その往路で撮った、富士山と子どもたち。

ご長男が中学入学した翌年4月から、ご主人は単身赴任生活になりました。

「その年のゴールデンウィークは、夫の運転で北海道まで行きました。途中で富士山を眺めたり、東京に住む義弟に会ったり。新緑を迎える前の北海道では、雪を見てびっくり。グルメも満喫して、大満足の旅でした」

家族思いのご主人の単身赴任生活での楽しみは、月2回の帰宅でした。

「金曜日の夜中に帰宅して、土日を過ごし、月曜日の出勤に合わせて夜中に出発するスケジュールでした。子ども達とお風呂に入ったり、おしゃべりしたり、家族みんなのやすらぎの時間でした」

亡くなる2日前の夜中、ご主人は急に帰宅することになりました。

「先の見えないコロナ禍で夫婦それぞれの仕事が多忙になり、2人ともストレスを抱えていました。土曜日の夕方に『これから帰る』と電話がありました。翌日は、子ども達に留守番を頼んで、2人だけでマスクや消毒・除菌グッズなどコロナ対策商品を買いに行きました。どこも品薄や売り切れで、一日中あちこちの店をまわりました」

夜までかけて必需品を買い物していたため、夕食は簡単な手料理。しかし、これが最後の家族の夕食となってしまったことを、Yさまは悔やんでいます。

「それでも、今思うと最後の1日をほぼ2人きりで過ごせたことは不思議です」

ご主人は、深夜3時に寝ている子ども達をハグし、Yさまに「行ってくるね」と手を握って赴任先へ戻っていきました。

素晴らしい夫が確かに生きていたことを伝えたい

「ご主人が外出先で倒れて救急搬送された」と、会社の方からYさまに電話があったのは、月曜日の夕方でした。

「日曜日に一緒に買い物をしていた夫の笑顔や赴任先に戻っていった後姿を思い出し、狐につままれたようでした。私は急いで職場から自宅に戻り、子ども達と病院に向かいました」

病院に向かう途中のYさまに、搬送先の医師から電話がありました。

「夫の容態が難しい状況ということでした。病院に着くまでの救命をお願いしましたが、間に合いませんでした」

赴任先から自宅にご主人を連れて帰り、両家のご家族だけで、しめやかにお見送りをしました。そしてすぐ、悲しみが癒えないYさまに、現実的な手続きが多数待ち受けていました。

車好きな主人で、いつも記念すべき走行距離になると写真を撮っていました。

「夫の死を受け入れたくない気持ちが強く、山積みされた書類に目を通すのも辛い時期でしたが、夫に言われていた通り、まず細川さんに連絡をしました。ほとんど初対面だったのですが、以前からずっと知っていたような懐かしさを感じました。生命保険のことだけでなく、相続や税金のことも相談に応じていただきました。銀行にも同行していただき、安心しました」

さまざまな手続きを通して、ご主人が細川さんをはじめ、素晴らしい人間関係に囲まれていたことに気づかされました。

「まるで夫が遺される私たちのために、用意周到に準備していたのかと思うほどでした。そう考えると、単身赴任で母子3人の生活を経験したことも、夫の準備のひとつだったと考えられ、新たな涙がこぼれました」

Yさまが望んでいた老後の夢は、スーパーマーケットで見かける仲良く買い物をする老夫婦。「夫には、生きていて欲しかったです。でも、夫が遺してくれた子ども達やたくさんの愛情を大切にして前を向いて生きていこうと思います」とYさまは言います。

続けて、今回の取材をご快諾いただいた理由を、「素晴らしい夫が確かに生きていたことを少しでも多くの方に伝えたいと考えたからです。今頃、夫は天国で『頑張ったな』と私をほめてくれているでしょう」と笑顔で応えてくれました。

最後に細川さんにお話を伺いました。

「ご主人とは、お客様以上の温かい人間関係を築くことができました。そのおかげで、Yさまからすぐに連絡をいただけました。大変な時期に、悲しみに寄り添うことができたことを肌身で感じ、保全業務の大切さを再認識しました。これからもYさまご家族同様に、多くのお客様のお役に立ちたいと思っています」

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