お客様プロフィール
夫(享年49歳) Kさま(47歳 パート勤務)長女(13歳 中学1年生)長男(10歳 小学4年生)
仕事のストレスで酒量が増えていった夫
今回ご登場いただくお客様は、東京都在住のKさまです。
Kさまのご主人は2021年10月、49歳の若さで逝去されました。あまりにも突然の別れでした。
「夫は新型コロナウイルス感染症の流行で在宅勤務になりました。初めの頃は、『満員電車に乗らずにすむ』と喜んでいました」
しかし、在宅勤務が長引くうちにご主人の様子に変化がありました。
「もともとお酒好きな夫でしたが、在宅勤務での仕事のストレスで酒量が増えていきました」
Kさまが外出から帰宅したときには、ご主人は仕事部屋で酔って寝ていることが多くなっていきました。お子様たちも「お父さんはなんであんなにお酒を飲むのだろう」と心配していたそうです。
「夫は亡くなる5日前からさらにお酒の量が増えていました。それまでも何度も病院への受診を勧めたのですが『大丈夫』と仕事をしていました」
亡くなられた日はKさまが病院に同行する予定でした。しかし、急ぎの仕事を理由に部屋にこもり、そのまま帰らぬ人となってしまったのです。
「今思えば、もっともっと強引に病院に連れて行っていれば…、お酒を止めさせていれば…と悔やむばかりです」
メットライフ生命港横浜エイジェンシーオフィスの高山和之さんにお話を伺いました。
「ご夫婦とは長いお付き合いです。訃報に驚き葬儀に駆け付けましたが、憔悴しきったKさまにかける言葉は見つかりませんでした」
Kさまにお話を伺いました。
「葬儀後は小学生の子ども2人の将来を思い、暗澹たる気持ちでした」
高山さんにお話を伺いました。
「生命保険の手続きをしながら経済的な不安は解消できることを、丁寧に説明しました。Kさまは張りつめていた気持ちが少しだけラクになったようでした」
現在、Kさまは子育てに理解のある職場で働いています。天国のご主人に見守られて、家族3人の新しい暮らしへ少しずつ前へと歩き出しています。
Kさまご家族のこれまでの道のりと生命保険への思いをお伺いし、高山さんのお話を交えて、ここに紹介させていただきます。
「鉄道おたく」らしい結婚生活のアピール
Kさまが結婚したのは34歳のときでした。
「夫との出会いは、当時勤めていた会社の上司からの紹介でした」
ご主人は4歳年上。初対面の場所は居酒屋でした。
「第一印象はお酒好きな人。夫はシャイな性格なのでお酒の力を借りたのでしょう。そのおかげで話は弾みました(笑)。私は夫から、働きながら資格取得に挑戦して転職した話を聞いて、とても尊敬できる人だなと思いました」
お互いに好印象を持ち、お付き合いが始まりました。
「夫は離婚経験者でしたが、私はまったく抵抗がありませんでした。お互いにいい年齢なので早く子どもがほしい気持ちが一致して、最初から恋愛よりも家庭づくりの話題が多かったです」
ロマンチックなプロポーズはありませんでしたが、「鉄道おたく」のご主人らしい結婚生活アピールがありました。
「夫が購入したマンションと夫の実家、そして私の実家が同じ沿線だったのです。『僕と結婚すれば、それぞれの実家と乗り換えなしで行き来できるから、子どもができても遊びに行きやすいよ』と言われたのです」
真剣な眼差しにKさまは笑顔で応え、結婚を決めました。
高山さんにお話を伺いました。
「私がご主人に初めてお会いしたときは独身で『もう二度と結婚するつもりはない』と言っていました。ところが2年後に『結婚しました』と連絡があり、Kさまを紹介してくださいました」
実は、そのときKさまのお腹には待望の赤ちゃんがすくすく育っていました。
「家族が増える幸せなお話を伺い、とてもうれしかったです。Kさまは退職して専業主婦になられたので、ライフプランニングとともに生命保険の見直しをさせていただきました」
亡くなる2ヵ月前、恒例の夏の家族旅行を楽しんだ
赤ちゃん(ご長女)を迎えた新婚生活は忙しいながらも幸せいっぱいでした。
「義父母は初孫が生まれて大喜び。私と子どもだけでよく泊まりに行きました。とてもやさしくて、家庭菜園で作った野菜でおいしい食事を作ってくれました。夫の言葉通り、同じ沿線なので気軽に両方の実家と行き来できました」
3年後には、ご長男に恵まれました。
「家族が増えたタイミングで夫が転職。年収がアップすると言われましたが、心配でした。結局、信頼して任せました」
多忙なご主人でしたが、毎年夏休みには必ず家族旅行をしました。
「夫が鉄道優先で計画するので、旅先で突然大雨に降られると、大荷物を抱えて家族4人で、大慌てで移動していました(笑)。それも今では忘れられない思い出です」
最後の家族旅行は2021年の夏休み、海の近くのホテルでした。
「夫婦ともにバイキング形式の食事が大好きなので、プールも条件にして選びました。夫はよく食べ、よく飲み、子どもたちと楽しそうに遊んでいました」
この年は旅行以外にも思い出深い夏でした。
Kさまは6月から8月まで医療事務の資格を取得するために、毎日のように学校へ通っていました。
「夫は私の挑戦を快く応援してくれて、在宅勤務のかたわら毎日のように子どもたちの昼ご飯を作ってくれました」
Kさまはご主人に感謝しつつも、以前にも増して酒量が増えていることが気になっていました。
「帰宅すると酔っていたり、すでに寝ていたり。でも、新婚当時からお酒の注意をすると不機嫌になってしまうので、お酒については触れてはいけない雰囲気でした」
在宅勤務当初は、出社日は趣味のマラソンの練習もかねて走って通勤していたほど元気だったご主人。様子が少しずつ変化していったのです。
「ある日、思い切って明るく『なんでそんなにお酒を飲んじゃうの?』と聞いたところ、ボソッと『仕事のストレス』と一言。それ以上踏み込めませんでした」
夫のつないでくれた縁に感謝し、 子どもたちと生きていきます
「今思うと亡くなる5日前からお酒の飲み方がさらにひどくなっていきました」
何度も病院への受診を勧めていましたが亡くなる日の朝、やっと「行く」とうなずいてくれました。しかし、「しなければいけない仕事がある」と、仕事部屋によろよろと入って行ったそうです。
「夫の背中に『午後は必ず行こうね』と声をかけました。そして病院へ行く時間が過ぎても仕事部屋から出てこないので、ドアを開けてのぞいたところ、夫は尋常でない姿で倒れていました」
救急車で病院に搬送され、蘇生処置が行われましたが、意識を取り戻すことはありませんでした。自宅で亡くなったため、警察による検視があり、死因は慢性アルコール性肝障害と告げられました。
「夫の体はお酒でぼろぼろになっていたのかと、家族として申し訳ない気持ちでいっぱいです」
高山さんにお話を伺いました。
「ご家族に隠れるようにしてアルコール度数の高いお酒を多量に飲んでいたことが亡くなってから分かったそうです」
葬儀の前、Kさまから高山さんに電話がありました。高山さんはこの電話でご主人の訃報に接しました。
「Kさま自身の生命保険を解約したいと言われ驚きました。すぐにご主人の生命保険についてご説明に伺いました」
Kさまにお話を伺いました。
「夫の会社は死亡退職金がありませんし、夫の生命保険については本人任せでしたので詳しく知りませんでした。そのため、私は家計を考えて自分の保険を解約しようと思いました。高山さんのおかげで安心しました」
Kさまはご主人逝去に伴う様々な手続きを司法書士などに頼まず自力で行い、並行して就職活動もしていました。葬儀から半年後、現在の勤務先に採用されました。
「パート勤務ですが、子育てに理解があり通勤も便利な会社です。子どもたちの登校を見送って出かけ、夕飯は一緒にとれます。高山さんは経済的な相談ができる頼もしい存在です。夫がつないでくれた高山さんとの縁に感謝しています」
最後に高山さんにお話を伺いました。
「Kさまご家族が前に進めるために、生命保険がお役に立ててよかったです。今はマネープランとして『お金を増やす』情報を取り上げられることが多いですが、これからも万が一のときの備えの重要性を多くのお客様に伝えていきたいと思っています」