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Web magazine“Present” 広報誌「Present」Web版

2022年11月号掲載

本を読もう!読書の楽しみ

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皆さんは本を読んでいますか? 読書は自宅はもちろん、移動中のすきま時間など、場所を選ばずに楽しむことができる娯楽です。読書にはどのような効果があるのか、何から読んだらいいのかなど、読書にまつわる楽しみ方をご紹介します。

読書人口は減っている?

このところ「読書離れ」「本離れ」などと言われることが多くなったようです。
日頃、どの程度本を読んでいるのでしょうか。文化庁の調査でみてみましょう。

結果は別表のとおりです。
1か月に大体何冊くらい本(電子書籍を含み、雑誌・漫画は除く)を読んでいるか」との問に対して、「読まない」が47.3%、「1、2冊」が37.6%、と答えています。
本を読まない人が半数近くいることがわかります。

読書の効果とは?

いまでは、インターネットでさまざまな情報を入手することができます。とはいえ、インターネットで公開されている情報の多くは断片的なものと言えます。本のように、情報を整理し全体を体系立てて書かれているものは少数ではないでしょうか。
だからこそ、本を読むことの効果は少なくありません。一般的に考えられる、読書の効果の一部をみていきましょう。

【教養や知識が自然と身につく】

情報が簡単に得られる時代、その手軽さゆえに自分自身で考える習慣が少なくなっているとも言われます。本のほとんどは、あるテーマについて深堀りして書かれています。
本を読む習慣を持つことで、深い知識や教養が身につく効果が期待できます。知らなかった世界について、本を通じて得ることは、読書の醍醐味と言ってもいいでしょう。さらに、本の内容について、自分だったらどうするかといった独自の視点を交えて読めば、思考力も身につき、ビジネス上の問題解決能力の向上も期待できます。

【文章力の向上に役立つ】

いまほど、文章を書く力が求められる時代はないでしょう。雑誌や書籍でも、文章力の特集や、書き方を指南する本を多く目にします。
ビジネスでの企画書やプレゼンテーション資料、メールやSNSなど、現代人にとって文章を書かない日はないと言っても過言ではありません。
読書習慣のある人は、日頃から本を通じてさまざまな文章に触れていますから、自然と文章のリズムや構成力がインプットされています。そして、実際に文章を書いてアウトプットすることで、更に文章力が高まる好循環が期待できます。

【語彙力も高まる】

語彙とは、かんたんに言えば、人が持っている単語の数のことです。多くの言葉を知っていれば、ものごとを的確に相手に伝えることができるようになります。反対に言葉の数が少ないと、言いたいことがうまく伝わらなかったり、誤解を生みかねません。
読書でたくさんの言葉に触れることで語彙力が高まり、多くの言葉の引き出しを持つことで、コミュニケーション能力の向上にもつながります。

【生きる上での知識が身につく】

人生100年時代を迎え、私たちにはかつてないほどの時間が与えられました。長い人生の中には楽しいこともあれば、苦しいときや辛いこともあるでしょう。
そういったときに役立つのが、先人たちの教えです。歴史上の有名人や著名な経営者の書いた本は、さまざまな苦難やそれを乗り越えるノウハウが詰まっています。本は、さまざまな生き方や解決策、多様な価値観があることを、私たちに教えてくれます。

【健康のためにも読書が効く】

読書は、脳の老化を遅らせる効果や、認知症の予防に効果があるという研究があります。高齢社会をむかえ、読書を継続することで脳が活性化し、老化予防につながれば、いつまでも健康で過ごすための特効薬になるとも言えそうです。

何を読んだらいいのかわからない

積極的に本を読んでみようと思ったものの、何を読めばいいだろうと立ち止まってしまう人もいるかもしれません。
これまで読書習慣のなかった人は、自分の興味や関心のあるものから選んでみましょう。本には小説、ノンフィクション、実用書など、さまざまなジャンルがあります。最初からページ数の多い専門的な本を選ぶと、内容が理解できなかったり、読むのに時間がかかるなど、読書自体が嫌になってしまいます。

極端に言えば、表紙のイラストや写真、デザインが気に入ったなど「ジャケ買い」でもいいと思います。気に入って選んだ本なら愛着もありますから、手元においておく時間も長くなり、自然とページを開く機会も増えるでしょう。そういった本であれば、最後まで読み通せる確率も高まります。
文化庁の調査でも、読書の仕方については「その時々の興味や関心に合わせていろいろな本を読む」、という人が最も多くなっています。あまり難しく考えずに、読む本を選んでいることがわかりますね。

本はどこで選び、購入する?

本は街なかにあるいわゆる「リアル書店」か、インターネットで注文して購入する「オンライン書店」のいずれかで購入するのが主流です。調査では、実際に手にとって選ぶという人が7割近くと、リアル書店派が多数を占めているようです。

リアル書店の魅力の一つに、本との偶然の出会いがあります。興味のなかったジャンルの本や、好きな作家の別の著作など、書店で実際にページをめくってみて初めて気がつく魅力もあるのではないでしょうか。
近くに書店がなかったり、あったとしても目的の本がないなどの場合には、オンライン書店が便利です。目当ての本が決まっているのなら、いながらにして注文でき、配達までしてもらえる利便性はオンライン書店ならではでしょう。

電子書籍のメリットは?

オンライン書店では、電子書籍で読める本も増えてきました。本好きの人にとっては、紙の本の蔵書で部屋が溢れて悩んでいる人もいると思います。
電子書籍なら、本棚は不要ですから保管場所に困ることがなく、端末やクラウド上でスマートに蔵書の管理ができます。また、購入してすぐに読めるところも魅力ですね。

それ以外にも、電子書籍には「試し読みができる」「値段が紙の本より安い」「年齢的に文字が読みづらければ、文字を自由に拡大できる」「文章が検索できる」など、多くのメリットがあります。
ただし、電子書籍は一覧性では不利です。全体を見ながら目的の箇所を探し出して読んでいく、という読書の仕方には向いていません。自分がその本を読む目的や読む方法に合わせて、紙と電子を使い分けるようにしましょう。


最近では、インターネットに接続する時間が長くなり、本から遠ざかっていたという方も多くいることでしょう。是非この機会に読書時間を確保してみてはいかがでしょうか。

column 図書館の始まりはいつから?

全国どこにでもある公共の図書館を利用すれば、読書の幅も広がるというものです。探している本がわからない場合でも、リファレンスサービスがあれば、司書が目的に合った本を探し出してくれます。

日本での図書館の始まりは、かつては「文庫」がその役割を担っていました。奈良時代、貴族で文人であった石上宅嗣が、自宅内に文庫「芸亭」を設け、学者など外部の人たちが蔵書を読めるようにしました。これが、日本で最初の公開図書館と言われています。
その後、鎌倉時代に入ると、北条実時が金沢文庫(現在の神奈川県横浜市金沢区)を創設。江戸時代には、徳川家康が金沢文庫の蔵書を元に江戸城内に富士見亭文庫を設け、後に徳川家光が城内の紅葉山に移設し、紅葉山文庫として書物の収集・管理を行ったそうです。

明治時代には、文部省が旧幕府学問所の蔵書を元に、湯島(東京都文京区)に書籍館を設けました。その後、浅草に移設されて東京書籍館となり、後に東京図書館と名称変更されました。日本で図書館の名がついたのはこれが最初です。
その後、昭和に入ってから、アメリカの議会図書館をモデルに誕生した、国立国会図書館に吸収されていきました。

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