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Web magazine“Present” 広報誌「Present」Web版

2023年3月号掲載

生活習慣を見直して健康アップ!

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日頃、健康について考えていますか?忙しい毎日が続くと、よくないなと思いつつ、日頃の習慣に流されてしまう人は多いのではないでしょうか。そこで今回は、健康について原点に戻って考えてみましょう。

健康の基本は「食事・運動・睡眠」

一般的に、健康生活には「食事・運動・睡眠」の3つが大切だといわれています。栄養バランスの良い食事、適度な運動、質の良い睡眠を実現することが、健康的な生活を維持する上での基本です。

とはいえ、長く続けてきた習慣を変えることは簡単ではないかもしれません。そこで、健康の基本となる「食事・運動・睡眠」の3つについて、その見直しポイントを押さえておきましょう。

【食事の見直し】

まず最初に、自分の食習慣の傾向と食べる量を把握します。

  • ●同じ物を繰り返し食べることが多い
  • ●野菜を摂る量が少ない
  • ●間食に甘いものを好んで食べる
  • ●満腹になるまで食べないと気がすまない


これらに思い当たるものがあるなら要注意です。 偏食や過食は栄養バランスが崩れ、生活習慣病のリスクが高まるため、食習慣を改善するようにしましょう。

健康を意識した食生活に大切なのは、「主食・主菜・副菜」を組み合わせて栄養バランスを整えることです。この3つが揃った食事は「日本型食生活」ともいわれ、一汁三菜がメニューの基本になっています。

一汁三菜とは、ごはんを主食に、ひとつの汁物(味噌汁など)と複数のおかずを組み合わせたもの。肉や魚などの主菜、野菜や煮物などの副菜2品が基本です(香の物は副菜にはカウントしません)。これらが揃うことで、炭水化物・脂質・タンパク質の3つがバランス良く整います。

さらに、乳製品や果物を加えれば、ビタミン・ミネラルも摂ることができ、人の体に欠かせない5大栄養素(炭水化物・脂質・タンパク質・ビタミン・ミネラル)が整います。

主食・主菜・副菜の食品例

主 食 ご飯、食パン、うどん、
スパゲティなど
エネルギー源として
炭水化物や脂質を供給する
主 菜 焼き肉、刺し身、
ハンバーグ、納豆など
タンパク質の
供給源となる
副 菜 サラダ、筑前煮、もやしと卵とじ、
野菜炒め、ひじきなど
ビタミン
ミネラルなどを補う

また、食べるときに意識したいのが、「ゆっくり食べる」「食べすぎない」の2つです。


よく噛み、時間をかけて食べると少ない量で脳に満腹のサインが送られ、食べる量を抑えられます。また、脳内物質の働きにより、内臓脂肪の分解も促進されるといいます。

食べる速度が速い人ほど肥満度が高いという調査結果(※)もありますから、時間をかけてゆっくり食べることは、ダイエットにも効果がありそうです。

さらに、よく噛むと唾液の分泌が増えます。唾液には免疫に大切な物質が多く含まれているため、感染症の予防にもなるといわれています。


※厚生労働省「平成21年国民健康・栄養調査報告」によると、《食べる速さについて体型別にみると、肥満者(BMI25以上)では、速いと回答した者の割合は、男性63.9%、女性46.5%であり、やせ(BMI18.5未満)及びふつう(BMI18.5以上25未満)の者に比べ多い。》と分析しています。

【運動の見直し】

日頃の運動不足を感じている人は多いようです。スポーツ庁の令和2年度「スポーツの実施状況等に関する世論調査」によると、全国の18~79歳の男女を対象に「運動不足を感じるか」との質問に対して、運動不足を「感じる」と答えた人の割合は79.6%(大いに感じる36.7%+ある程度感じる42.9%)で、5人のうち4人が運動不足を感じていることがわかります。


では、どの程度の運動をすればよいのでしょうか。厚生労働省「健康づくりのための身体活動基準2013」によれば、左の表のような基準が示されています。

「メッツ」とは、身体活動の強さと量を数値で表したもので、どの程度エネルギーを消費しているかを知ることができます。座ったり横になって楽にしているとき(安静時)の状態を1メッツとして、その何倍のエネルギー量なのかを示しています。

1週間で23メッツ・時の活動量はどの程度かというと、歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を、毎日60分行うことに相当します(1日当たり約3.3メッツ・時)。

また、必ずしも運動ではなくても身体活動量は確保できます。例えば、床磨きや風呂掃除は3.5メッツとなり、運動に当てはめると、軽・中程度の筋トレや体操に相当します。

厚生労働省では、運動習慣を持つ人を「1回30分以上の運動を、週2回以上実施し、1年以上持続している人」と定義しています。いきなり運動習慣といわれても難しいかもしれませんが、「エスカレーターを使わずに階段を使う」「通勤の往復で速歩きをする」「家事を積極的に行う」など、ちょっとした工夫で身体活動量は増えるものです。

主な生活活動と運動における
メッツのめやす

メッツ 生活活動 運動
3.0 犬の散歩、
家財道具の片付け
社交ダンス(ワルツなど)、
ピラティス、太極拳
3.5 楽に自転車に乗る、
階段を下りる
自体重を使った軽い筋トレ、
体操、ゴルフ
4.0 通勤で自転車に乗る、
階段を上る
卓球、パワーヨガ、
ラジオ体操第1
4.5 耕作、
家の修繕
テニス(ダブルス)、水中歩行、
ラジオ体操第2
5.0 かなりの速歩き 野球、サーフィン、
バレエ(モダン・ジャズ)
5.5 シャベルで土や泥をすくう バドミントン
6.0 スコップで雪かきをする ゆっくりとジョギング、
のんびりと水泳

厚生労働省「健康づくりのための身体活動基準2013」より


【睡眠の見直し】

理想的な睡眠時間は、個人差はあるものの一般的に7時間程度といわれています。厚生労働省「令和2年度 健康実態調査結果の報告」によると、睡眠時間は7時間未満の人が半数を超えており、十分な睡眠を取れているとはいえないようです。


睡眠不足が続くと、日中の眠気や集中力が低下するだけでなく、自律神経(囲み記事参照)の働きも低下してしまいます。 睡眠をしっかりとることは、疲労回復、生活習慣病の予防、美容効果など心身に良い効果をもたらします。とはいえ、睡眠はたくさん寝ればよいというわけではありません。大切なのは睡眠の「質」です。

質の良い睡眠ができているかどうかの目安として、厚生労働省の資料から一部をまとめると次のようなものが挙げられています。

  • ●睡眠と覚醒のリズムが規則正しく保たれている
  • ●日中に過度の眠気や意図しない眠気が起きない
  • ●布団に入ってから短時間で入眠できる
  • ●目が覚めてからスムーズに行動できる

具体的に睡眠の質をアップする方法として、次のようなものがあります。

夕食の時間帯を工夫する


就寝3時間前には夕食を終わらせるようにします。食後すぐに寝ると、胃腸の消化活動が優先されて内蔵が休まらず、疲労回復に影響が出たり、眠りが浅くなるといわれます。帰宅が遅いときの夕食は、うどんやスープなど消化の良いものを少量だけ摂るようにしましょう。

温かい飲み物を摂る

眠気は、体温が下がり始めるときに始まります。そのためには、寝る前に温かい飲み物で内蔵を温めましょう。体の深い部分が温められ、スムーズな入眠が可能になります。飲み物はカフェインを含まないもの、例えば白湯やカモミールティー(※)などがよいでしょう。


※紅茶とブレンドされているものはカフェインを含みますので、純カモミールティーがおすすめです。

風呂はぬるま湯でのんびりと



前述の温かい飲み物と同様に、深部の体温を上げておくためにも、就寝の1~2時間前にゆっくりと入浴するようにしましょう。おすすめは、38℃程度のぬるめのお湯に、20~30分間浸かること。昼間の緊張がほぐれて、リラックスできると思います

***

食事・運動・睡眠の基本は理解できましたか?これら3つの基本の中から、できるものから無理のない範囲で取り入れて、これからの健康生活に役立ててください。

column 寝る前のスマホはNG!自律神経に注目して、体調を整える

質の良い睡眠は、自律神経を整えてくれます。自立神経は、内臓や血管など、自分自身では動かすことのできない部分を司るもので、「交感神経」と「副交感神経」の2つがあります。交感神経は活発に活動しているとき、副交感神経はリラックスしているときに優位になります。寝る前になると副交感神経の働きが優位になり、体をリラックスさせて眠りに導きます。しかし、寝る直前までスマホやタブレットなどを見ていると、画面の光や情報に脳が反応して交感神経が優位になり、眠りが浅くなって日常生活に影響をおよぼします。就寝時のスマホ操作は避けたほうが良さそうです。

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