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Web magazine“Present” 広報誌「Present」Web版

2023年3月号掲載

相互扶助と愛のカタチ

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このコーナーでは、「わたしたちのくらしと生命保険」をテーマにした公益財団法人生命保険文化センター主催による第60回中学生作文コンクールの入賞作品をご紹介します。

生命保険文化センター賞

東京都 山脇学園中学校
二学年 細貝 桃奈(ほそがい ももな)

目をつむれば、あの笑顔がいつでも思い浮かびます。大好きな「ジイジ」。

亡くなってから数年経ちますが、今でも「桃ちゃん!」、そう呼んでくれそうな気がします。

数年前のある日、私の家族に衝撃が走りました。祖父がガンになってしまったのです。

日本の統計では男性も女性も二人に一人が生涯で何らかのガンにかかってしまうそうです。それなのに私は、私の祖父はいつまでも元気で長生きしてくれる、と勝手に決めつけていました。なぜなら祖父はいつも元気で、ゴルフの好きな、毎日私のために家庭菜園で野菜を育ててくれる、真っ黒に日焼けした、強いジイジだったからです。

まさか……。信じられない……。

祖母も父も母も心ここにあらず、私自身も何も手につかない、私の家族の生活は一変してしまったのです。

祖父本人は、辛い治療も弱音を吐かず、ガンと闘っていました。きっと、苦しかったでしょう。そして病院にお見舞いに行けば必ず「桃ちゃん、来てくれてありがとう!」と喜んでくれました。野菜の話や私の勉強の話、いろいろな話をしました。祖父は個室に入院していたので、小さかった私も気兼ねなくお見舞いに行くことができました。

後に父母から聞いて知ったのですが、そのかけがえのない祖父との時間は、祖父がもしものときにと長年加入してくれていた生命保険やガン保険のおかげだったのです。高額の治療費も、治療に専念できる個室の入院費も、祖父の保険が役立ってくれていたのです。

私はもともと保険金は、死亡したときに保険会社から支払われるお金だと思っていましたが、祖父の入院を通じて、より良い治療を受けるため、そしてサポートする家族に少しでも負担がかからないようにするための準備なのだと知りました。そしてそれは祖父から家族への愛のカタチなのだと思いました。

なんて素晴らしい仕組みなのでしょう。ただのお金ではなく祖父の気持ちのこもったお金だということを知り、私はとても感動しました。

残念ながら祖父は天国へと旅立ちましたが、保険のおかげで祖父の病気への不安や恐怖が少しは和らいだのではと思います。

私も日に日に痩せていく祖父に会うのが辛いときもありましたが、個室の病室でたくさんおしゃべりをしてフルーツやヨーグルトを食べた思い出は決して忘れることはないでしょう。

保険はお互いが助け合う〝相互扶助〟の精神に基づいているそうです。困ったときに勇気づけ、元気づけてくれる存在は家族や友人、つまり人です。最後まで支えてくれる人がいれば頑張れて、安心もできるでしょう。その人達の応援の気持ち、これこそが相互扶助、保険の仕組みなのではないでしょうか。

最期まで頑張った祖父を、私は尊敬しています。そしてそんな祖父を陰ながら応援してくれていた保険の存在にも感謝しています。

自分は今すぐ必要でなくても、今困っている誰かを応援する気持ちを届け、いざ自分が困ったときは誰かの応援をいただく、この保険の仕組みを学ぶことができました。人生一〇〇年時代と言われていますが、一人一人がリスクに備えるとともに、加入者同士が助け合い、応援し合っていけば安心して暮らしていけると思います。

保険は目に見えない商品と言われますが、私には、ちゃんと思い出というカタチを見せてくれました。祖父がそうしたように私も自分のことだけでなく、他の誰かのためになるよう相互扶助の精神を忘れず人生一〇〇年を目指したいと思います。

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