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Web magazine“Present” 広報誌「Present」Web版

2023年10月号掲載

自転車で健康アップやダイエットを!

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今号から、誰でも取り組める身近な運動を通じて健康アップを図るシリーズが始まります。
第1回目は「自転車」です。自転車ならではの健康メリット、健康アップに役立つ自転車選びや楽しみ方をご紹介します。

自転車は普段の足だけですか?

子どもの頃から、誰もが一度は親しんできたのが自転車ではないでしょうか。年齢を問わず、もっとも身近な乗り物と言えるかもしれません。

そんな自転車ですが、通勤・通学や買い物など、日常的に利用している人は多いと思います。

でも、自転車を日常の足としているだけではもったいない!自転車は、心や体にいろいろなメリットをもたらしてくれる、健康器具とも言えるのです。

自転車の意外な健康効果とは?

手軽な運動と言えば、ウォーキングや軽いジョギングを思い浮かべるかもしれませんね。確かに、特別な用具も不要で比較的簡単に始められることで、すでに日常的に健康アップのために取り入れている人も少なくないと思います。

そんな人にも、これから運動を始めたいという人にも取り入れてほしいのが、自転車です。まずは、自転車の健康効果をご紹介します。

◎有酸素運動でダイエットに効果

自転車に乗ると、ウォーキングやジョギングと同じく有酸素運動になります。

有酸素運動とは、文字通り酸素を使って筋肉を動かし、そのエネルギー源となる脂肪を燃焼させる運動です。

自転車は、比較的軽い負荷で筋肉を動かせるので、長時間続けることができ、心肺機能を強化する効果も期待できます。

脂肪を効率よく燃焼させる有酸素運動は、体脂肪の減少や基礎代謝の向上にも効果があると言われていますので、ダイエットにもぴったりの運動です。

また、自律神経を整える効果もあると言われていますので、免疫力アップにもつながり、病気になりにくい体作りにも効果がありそうです。

ちなみに運動強度の単位である「メッツ(METs)」で比較してみると、通常のジョギングが7.0メッツ。約16〜19km/時で、ゆっくり自転車に乗ると6.8メッツです。ジョギングと、ほとんど変わらない運動強度があることがわかります。

◎膝や脚への負担が少ない

ジョギングを習慣にする人は少なくないと思いますが、ジョギングの場合、脚で地面に着地するときには、体重の約3〜4倍の衝撃があると言われています。

その点、自転車はサドル(自転車のイス)に座ってペダルを漕ぐため、膝や足への負担は最小限です。膝や足に持病がある人や、運動に慣れていない人でも、膝や足を痛める心配なく、気軽に始められることは、自転車のメリットと言えるでしょう。

◎心の健康にも効果がある!?

自転車に限りませんが、運動はメンタルヘルスの改善にも役立つと言われています。

自転車ならではのメンタルヘルス効果としては、風を切って走ることの爽快感やスピード感でしょう。

自転車で流れる風景を感じ、新鮮な空気を取り入れながら走れば、ストレスや不安が軽減されてリラックスできます。

こうした効果から、エンドルフィンやセロトニンといった脳内ホルモンが分泌されて、幸福感が増したり、心や感情が安定する効果もあります。

家にある自転車をひと工夫

健康アップで自転車を始めるなら、最初は家にある自転車(シティサイクルなど)から始めてみてはいかがでしょうか。

そこで、いつも乗っている自転車にひと工夫してみましょう。少し調整するだけでも、随分と快適に走れるようになります。調整のコツは、「サドルとハンドルの高さ」と「タイヤの空気圧」です。

◎サドルの調整

サドルの高さは、日常使い用だと、停まったとき、地面に確実に足が着くことが優先され、低めになっていることが多いです。

このサドルの位置を上げてみましょう。サドルの高さは、座ったときに両足のつま先が軽く地面に着く程度か、座ってペダルに足を載せ、ペダルが一番下にきたときに膝が軽く曲がる程度の位置が目安になります。

◎ハンドルの調整

ハンドルは、サドルとは反対に下げてみましょう。ただし、調整にはほとんどの自転車でアーレンキー(六角レンチ)が必要です。自分でできそうもなければ自転車店に頼んで調整してもらいましょう。

サドルが上がり、ハンドルが下がることで自転車乗車時のポジションが前傾姿勢となって腕の筋肉が鍛えられ、さらに体重が分散されて体への負担が軽減されます。

◎タイヤの空気圧の調整

実は、快適に走るために一番かんたんにできる自転車の調整は、タイヤの空気圧です。

コツは、タイヤの両サイドを指でつまんだときに、パンパンになるように、自転車用のポンプで空気を入れることです。これだけでタイヤの転がり抵抗が少なくなり、軽快に走れるようになります。

タイヤの空気は、走らなくても自然と抜けていきます、空気圧が低いと、段差を乗り越えたときなどのパンクの原因にもなりますので、こまめに調整しましょう。

自転車の楽しみ方はいろいろ

自転車で健康アップを目指すなら、とにかく乗ることが大切です。

健康のためにと、いきなり長い距離、長い時間を無理して走っても挫折して続かなくなってしまいます。走る場所や走り方にもひと工夫してみましょう。

◎近所をのんびりと

最初は、身近なところをゆっくり走る「ポタリング」から始めてみましょう。自転車で行動範囲が広がれば、自分の住んでいる場所であっても、意外な発見があるかもしれません。

気が付かなかった店、小さな公園、路地の隙間に静かに佇む神社の祠など、新たな発見のある小さな旅が実現します。

これまで車を使って訪れていた場所でも、自転車で行ってみましょう。5キロ位の距離なら30分程度で到着できます。

◎自転車と趣味を組み合わせる

ただ自転車に乗っているだけでは、いずれ飽きてしまうかもしれません。そこでおすすめしたいのが、自転車に乗って自分の楽しみの幅を広げることです。

例えば、食べることが趣味の人なら、自転車で行ける範囲でお気に入り店を新たに開拓してみましょう。適度な空腹感からより美味しく感じられるでしょう。

また、写真が趣味ならカメラを常に携行して自転車に乗りましょう。自転車でのポタリングは知らなかった風景や新たな発見に満ちています。これまでにない一枚が撮影できるかもしれません。

◎利用駅の一つ先の駅まで乗ってみる

通勤で駅まで自転車を利用している人は、いつも利用する駅のもう一つ先の駅まで自転車で走ってみてはいかがでしょうか。

自然と長く乗ることになりますし、早起きにもなるので、生活習慣の改善にも効果があります。

また、場合によっては乗車区間が短くなって通勤定期代が安くなるかもしれません。その場合、駐輪場の確保も忘れずに。

ヘルメットも着用しよう

改正道路交通法が施行され、2023年4月1日から、自転車に乗るときのヘルメット着用が努力義務化されました。

警察庁のホームページによると、自転車に乗って交通事故にあった人の致死率は、ヘルメットを被っていない人は、被っていた人の約2倍。また、自転車の交通事故で亡くなった人の約60%は、頭部に致命傷を負っているそうです(※1)。

自転車は便利ですが、基本的には不安定な乗り物のため、転倒するリスクがあります。最近では、シティサイクルにもマッチするさまざまなデザインのヘルメットが発売されていますので、自転車を楽しむのなら必ず着用するようにしましょう。

(※1)警察庁ホームページ https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/anzen/toubuhogo.html

交通ルールは必ず守る

自転車は、道路交通法上は軽車両の位置づけです。交差点の一時停止や信号ルールを守るのはもちろんのこと、車道と歩道が別れているところでは、車道を走るのが原則です。

特に、車道を走るときに気をつけたいのは、駐停車中の車の右側を走るときです。突然ドアが開いてぶつかり、事故になる可能性があります。車との距離をとることや、緊急時でもすぐに停まれる速度を意識したいものです。

トラブルや事故への備えは?

どんなに注意して自転車に乗っていても、思わぬトラブルでケガをしたり、歩行者や車と事故が起きる可能性はゼロではありません。自転車で考えられるリスクに備えることも大切です。

最近では、自転車に乗るときには、自転車保険や個人賠償責任保険の加入を義務付ける自治体も多くなっています。

2023年4月1日現在、32都府県で義務化、10道県で努力義務化されています(※2)。

また過去には、小学生が乗った自転車が60歳代の女性と正面衝突し、女性が頭蓋骨骨折などで意識が戻らなくなった事故に対し、9521万円の賠償事例もあります(神戸地裁 平成25年7月4日判決)(※3)

自転車保険はインターネットやコンビニなどで申し込むことができる他、自転車保険でなくても、自動車保険や火災保険にオプションで付ける「個人賠償責任特約」でも、他人への賠償に備えることができます。これらの保険に加入している人は、特約がついている可能性がありますので、補償内容を確認してみましょう。

健康アップや体力増進、ダイエットなどに効果的な自転車。交通ルールやケガや事故への備えをして、毎日の健康づくりに役立ててみてはいかがでしょうか。

(※2)国土交通省ウェブサイト https://www.mlit.go.jp/road/bicycleuse/promotion/index.html

column どうせ乗るならスポーツサイクル?

本文でご紹介したとおり、家にある自転車(シティサイクルなど)をちょっと調整するだけでも、運動仕様になります。

もし、普段の自転車では物足りなくなったり、本格的に自転車で走りたいという人は、スポーツタイプの自転車に挑戦してみてはいかがでしょう。

おすすめのスポーツサイクルは「クロスバイク」や「ロードバイク」です。

クロスバイクは、一文字タイプのハンドルが特徴で、車体も軽く、スポーツサイクルの初心者でも乗りやすくなっています。自転車通勤をする人たちにも、よく使われています。街乗りはもちろんのこと、本格的なサイクリングにも使える、オールラウンドタイプの自転車です。

ロードバイクは、ハンドルの先端にかけてU字型に曲がる「ドロップハンドル」が大きな特徴です。ハンドルの位置も低いので前傾姿勢もきつくなります。タイヤはクロスバイクよりもさらに細く、空気圧も高くなります。もっぱら、舗装された道を高速で長距離を走るための自転車なので、スポーツとして自転車を楽しんでいる人たちに愛用されることが多いようです。

どちらの自転車も、国内外の多くのメーカーから発売されていて、数万円から数十万円まで、フレームの素材や変速機などの装備のグレードによって、金額もさまざまです。自分自身の好みや予算に合わせて選ぶようにしましょう。

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